児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)抄

 

第3条(子どもの最善の利益)

@       児童に関するすべての措置をとるに当たっては、公的もしくは私的な社会福祉施設、裁判所行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。

A 締約国は、児童の父母、法定保護者又は児童について法的に責任を有する他の者の権利及び義

務を考慮に入れて、児童の福祉に必要な保護及び義務を確保することを約束し、このため、全ての適当な立法上及び行政上の精置をとる。

B 締約国は、児童の養護又は保護のための施設役務の提供及び設備が、特に安全及ひ健康の分野に関し並びにこれらの職員の数及ひ適格性並びに適正な監督に関し権限のある当局の設定した基準に適合することを確保する。

 

第6条(生命への権利、生存・発達の確保)

@ 締約国は、すべての児童が生命に対する固有の権利を有することを認める。

A 締約国は、児童の生存及ひ発達を可能な最大限の範囲において確保する。

 

第12条(意見表明権)

@ 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。

A このため、児童は、特に、自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続きにおいて国内法の手続規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取される機会を与えられる。

 

第18条(親の第一次的養育責任と国の援助)

@ 締約国は、児童の養育及び発達について父母が共同の責任を有するという原則についての認識を確保するために最善の努力を払う。父母又は場合により法定保護者は、児童の養育及ひ発達についての第一義的な責任を有する。児童の最善の利益は、これらの者の基本的な関心事項となるものとする。

A 締約国は、この条約に定める権利を保障し及び促進するため、父母及び法定保護者が児童の養育についての責任を遂行するに当たりこれらの者に対して適当な援助を与えるものとし、また、児童の養護のための施設、設備及び役務の提供の発展を確保する。

B 締約国は、父母が働いている児童が利用する資格を有する児童の養護のための役務の提供及び設備からその児童が便益を受ける権利を有することを確保するためのすべての適当な措置をとる。

 

第19条(親による虐待・放任・搾取からの保護)

@ 締約国は、児童が父母(略)又は(略)他の者による監護を受けている間において、あらゆる形態の身体的若しくは精神的な暴力、障害若しくは虐待、放置若しくは怠慢な取扱い、又は搾取(性的虐待を含む)からその児童を保護するためすべての適当な立法上、行政上、社会上及び教育上の措置をとる。

A @の保護措置には、適当な場合には、児重及び児童を監護する者のために必要な援助を与える社会的計画の作成その他の形態による防止のための効果的な手続き並びに@に定める児童の不当な取扱いの事件の発見、報告、付託、調査処置及び事後措置並びに適当な場合には司法の関与に関する効果的な手続きを含むものとする

 

第20条(家族環境をうばわれた子の保護)

@ 一時的若しくは恒久的にその家庭環境を奪われた児童又は児童自身の最善の利益にかんがみその家族環境にとどまることが認められない児童は、国が与える特別の保護及び援助を受ける権利を有する。

A 締約国は、自国の国内法に従い、@の児童のための代替的な監護を確保する。

B Aの監護には、特に、里親委託、イスラム法のカファーラ、養子縁組又は必要な場合には児童の監護のための適当な施設への収容を含むことができる。解決策の検討に当たっては、児童の養育において継続性が望ましいこと並びに児童の種族的、宗教的、文化的並びに言語的な背景について、十分な考慮を払うものとする。

 

第34条(性的搾取、虐待からの保護)

 締約国は、あらゆる形態の性的搾取及び性的虐待から児童を保護することを約束する。

(a)不法な性的な行為を行うことを児童に対して勧誘し又は強制すること

(b)売春又は他の不法な性的な業務において児童を搾取的に使用すること

(c)わいせつな演技及び物において児童を搾取的に使用すること

 

第39条(搾取、虐待、武力紛争等による被害を受けた児童の回復のための措置)(略)

 締約国は、あらゆる形態の放置、搾取若しくは虐待、拷問(略)による被害者である児童の身体的及び心理的な回復及び社会復帰を促進するためのすべての適当な措置をとる。(略)